人材開発・教育

2024.12.19

管理職に求められる5つの役割。スキルやマインドセット、管理職の育成方法などを紹介

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管理職に求められる5つの役割。スキルやマインドセット、管理職の育成方法などを紹介

管理職は、組織内での運営や目標達成において重要な役割を果たす職務です。一般社員と管理職の役割は大きく異なり、特別なスキルやマインドセットが必要とされます。この記事では「管理職」の定義や求められる役割、スキル・マインドセット、育成方法などについて詳しく紹介します。

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管理職とは? 

管理職とは、組織においてチームやプロジェクトの運営・指導に責任を持つ立場の職務です。経営層から与えられる目標や戦略を実行に移し、チームが最大限の成果を上げられるように調整を行うことが主な役割です。具体的には、部長や課長、チームリーダーなどがこれに該当し、部下の指導や育成、業績管理、課題解決などの責任を担います。

一般社員との違い

業務内容や視点において、一般社員と管理職には多くの違いが見られます。

たとえば、一般社員は目の前のタスクにフォーカスすることが多いですが、管理職は組織全体の目標達成をサポートする役割があり、管理職は長期的な視点でプロジェクトやチームの動向を見据え、部下のパフォーマンスにも責任を持ちます。

また、管理職は、チームやプロジェクトに関わる意思決定を行う立場にあり、目標に向けた戦略の策定、リソースの配分、優先順位の決定が求められます。評価においても、部下の成長やチーム全体の成果が基準となります。

法律上の違い

労働基準法上「管理監督者」として認定される場合、管理職は一般社員と異なる扱いを受けます。管理監督者とは、労働条件の決定その他労務管理について経営者的立場にある者のことです。管理職だからといって必ずしも管理監督者と認められるわけではなく、実際の業務内容や待遇が判断基準になります。

労働基準法で定められた労働時間、休憩、休日に関する規制の適用を受けないため、通常の残業代は支払われません。

参照:マイナビ転職

管理職に求められる役割

管理職には、長期的な視点で組織の成功とチームの成長を支えることが期待されています。そのため求められる役割も目の前のタスクに専念する一般社員と異なります。以下、主要な役割を5つ紹介します。

  • 目標設定と戦略立案
  • 部下の育成と指導
  • コミュニケーションと調整
  • 業績管理と評価
  • 問題解決と意思決定

それぞれ詳しく見ていきましょう。

目標設定と戦略立案

管理職の最も基本的な役割の一つは、チームや部門の目標を設定し、その達成のための具体的な戦略を立案することです。組織全体の方針に基づき、どのようにリソースを配分し、どのようなアプローチで課題に取り組むかを考え、長期・短期の目標を具体化します。

部下の育成と指導

管理職は、部下が成長し、最大限のパフォーマンスを発揮できるように支援する役割を担います。そのため、業務の指示や技術的なサポートに加え、キャリア開発やスキル向上を目的とした指導も重要です。個々のメンバーに応じたフィードバックやサポートを行い、彼らがモチベーションを高く保ちつつ、次世代のリーダー育成にも貢献します。

コミュニケーションと調整

管理職はチーム内外での円滑なコミュニケーションと調整を行うことが求められます。具体的には、部門間の意見や情報を取りまとめ、目標に向けて協力体制を整える役割を担います。また、メンバー間での認識のずれや摩擦を解消し、働きやすい環境を作ることで、業務効率を向上させることが目的です。

業績管理と評価

管理職はチームの業績管理や評価も行います。チームの目標に対してどの程度成果を達成しているかや、どの部分に改善が必要かを把握し、評価基準をもとに部下のパフォーマンスを客観的に評価します。また、定期的な振り返りを行い、チームの目標達成度や個々の業績を明確化して次の行動計画に反映させます。

問題解決と意思決定

日常業務の中で発生する課題やトラブルへの迅速な対応も管理職の役割です。部下が解決できない問題やリソース不足による遅延が発生した場合、管理職が的確な判断と対応を行うことで、プロジェクトの進行を保ちます。また、意思決定においては状況を冷静に分析し、最適な選択肢を見出します。

これらの役割を総合的に遂行することで、部下のモチベーションを維持し、組織全体のベクトルを揃えていくことができます。

管理職に求められるスキルやマインドセット

管理職には、業務遂行における専門的知識に加え、組織やチーム全体をリードするためのスキルやマインドセットが求められます。以下、具体的なスキルとマインドセットを5つ紹介します。

  • リーダーシップ
  • コミュニケーション能力
  • 意思決定力
  • 目標達成のマネジメント力
  • 自己成長意欲

それぞれ詳しく見ていきましょう。

リーダーシップ

チームの統率を図るために、管理職にはリーダーシップが欠かせません。チームのメンバーが高いモチベーションで各業務に取り組めるように支援し、目標に向かって導く力が必要です。リーダーシップには単に指示を出すだけでなく、メンバーの意欲や能力を引き出す「サーバントリーダーシップ」の視点が求められることもあります。

コミュニケーション能力

管理職には、メンバーとの信頼関係や他部署との円滑な協力関係を築くために、高いコミュニケーション能力が求められます。単なる情報の伝達にとどまらず、部下の意見を尊重して耳を傾けたり、相手の意図を正確に汲み取ったりする「傾聴力」も重要です。部下の立場に立って共感しながら話を聴くことは、個々のモチベーションや働きやすさを引き出します。

意思決定力

管理職には、迅速な意思決定力が不可欠です。決定には常にリスクが伴いますが、管理職には限られた情報と時間の中で的確な判断を下す責任があります。意思決定の際には、チーム全体の意見を把握しつつ、リスクを見極める分析力と、決断後のフォローも含めた柔軟な対応力が求められます。

目標達成のマネジメント力

管理職は、組織の目標を達成するために、具体的な計画を立てて実行していくマネジメント力が求められます。また、計画通りにプロジェクトが進まない場合には、随時軌道修正ができる柔軟性も必要です。

自己成長意欲

管理職には、常に変化するビジネス環境や組織ニーズに対応するため、自己成長と学習を続ける意欲が欠かせません。管理職の学びは、部下の見本となり、チーム全体の成長にも貢献します。また、新しいリーダーシップ手法や業界トレンドを積極的に学び続けることで、チームの活性化が実現できます。

管理職の育成方法

管理職に求められるスキルを高め、質の高い管理職を育成するためには、実務での経験に加えて、体系的な学びや指導方法を組み合わせることが効果的です。新入社員が組織にスムーズに適応するための支援策を「オンボーディング」と呼びますが、管理職への昇格という「あらたな役割に適応するシチュエーション」においても、オンボーディング施策は重要です。

以下に、具体的なスキルの高め方と管理職育成のための方法を3つ紹介します。

  • OJT
  • メンター制度
  • ローテーション制度

それぞれ詳しく見ていきましょう。

OJT

OJTは実際の業務を通じてスキルを高める手法です。管理職候補や新任管理職にプロジェクトの一部を任せ、リーダーシップや意思決定力を実地で養います。プロジェクトの担当を任せるのが難しい場合は、会議の進行やチームの目標設定といった、日常の業務の中で学びの機会を意識的に設け、適宜フィードバックを行うことで実務経験を積ませる方法が考えられます。

メンター制度

経験豊富な上司や先輩がメンターとなり、管理職候補を指導・育成する方法も有効です。メンターは、単に業務指導を行うだけでなく、キャリア全般のアドバイスや、業務における課題解決の助言も行います。管理職候補にとって、メンターとの定期的な対話を通じて、自身の課題を明確にし、成長の方向性を意識できるようになります。

ローテーション制度

異なる部署やプロジェクトを経験するローテーション制度も、管理職の育成に役立ちます。ローテーションによって、新しい業務や異なるチームメンバーとの協働を通じて視野を広げ、柔軟な適応力と幅広い知見を得るとともに、多様な社員とのコミュニケーション能力を養うことができます。異なる部署での経験は、他部署との連携がスムーズになり、部門横断的なマネジメントスキルの向上にもつながります。

これらの方法を組み合わせ、段階的にスキルを高めていくことで、管理職としての能力を効果的に伸ばし、組織全体に貢献できる管理職の育成が実現できます。

まとめ

管理職とは、組織においてチームやプロジェクトの運営・指導に責任を持つ立場の職務のことを指し、目標設定、部下の育成、業績管理、問題解決といった役割があります。管理職は長期的な視点でチームの目標達成に貢献することが求められ、そのためリーダーシップやコミュニケーション能力、意思決定力など、多様なソフトスキルが求められます。そのようなスキルを養うためにはOJTやメンター制度、ローテーションなどの育成方法が有効でしょう。

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