弁護士法人GVA法律事務所 導入事例
プロフェッショナルの専門スキルを可視化し、法律事務所の組織力を強化
GVA法律事務所 代表弁護士 小名木 俊太郎 氏
- 導入の背景
- 最先端の法務課題に向き合いながら、組織全体として成長
- 導入の決め手
- メンバーのことをより深く知り、より良いコミュニケーションを行い、組織全体のパフォーマンスの最大化につなげたい
- 社名
- 弁護士法人GVA法律事務所
- 業種
- その他
- 従業員数
- 51名~100名
- 課題
- 社員交流・エンゲージメント
- エリア
- 関東
導入の背景
最先端の法務課題に向き合いながら、組織全体として成長
小名木:弊所は設立13年目を迎えた法律事務所です。創業当初からスタートアップ企業を中心にサポートするリーガルサービスを提供しており、その点は現在も変わっていません。スタートアップ市場の広がりもあり、顧問先は現在約350社まで増えていますが、その7、8割がスタートアップ企業です。
業務内容としては、起業・設立のサポートから、ビジネスの適法性チェック、各種規約の作成、契約書レビュー、ファイナンス、ストックオプション等の法務サポート、また、IPOが近い時期にはIPO準備のサポートなど、スタートアップからご相談いただくことすべてにしっかりと対応できるよう体制を整えています。また、最近では上場前からサポートさせていただいていたスタートアップ企業が上場し、上場後の法務もサポートさせていただく機会や、新規事業部門に対する法務サポート、法務部のリソース不足を背景とした法務部アウトソーシングサービス等を提供させていただく機会も増えてきております。
さらに、弊所ではFinTechやWeb3、AI・データ、宇宙など、分野ごとにチームを設けており、知識・ノウハウの蓄積、チーム間での連携を通じて、日々変化していく最先端の課題に対応しています。メンバー全員がアップデートに努め、組織全体の成長にコミットしてくれるよう、各種ビジネスに関する所内勉強会を開くといったことも行っています。
事務所名の「GVA」は「Global」「Venture」「Achievement」の頭文字からとったものですが、これに表れているとおり、日本国内にとどまらず、グローバルな展開も行っています。タイ、フィリピンに拠点を構え、現地の弁護士のほか日本人弁護士がそれぞれ在籍しているほか、インド、マレーシアにもデスクを開設し、サポートエリアを拡大させています。
こうして組織としての成長を続ける中で、現在、海外の弁護士もあわせると所属弁護士は42名となっています。
導入の決め手
メンバーのことをより深く知り、より良いコミュニケーションを行い、組織全体のパフォーマンスの最大化につなげたい
小名木:弁護士はもともと、一匹狼といった傾向があったりもするのですが、弊所は、組織化して能力を最大限活かしていこうということを大事にしている事務所です。それを体現するものとして、「Adapt to Change」「ZENTAI-SAITEKI」「As a Good Team」の3つのバリューを定めています。このうち、「As a Good Team」、すなわち、良いチームとして組織の力を最大化するにはどうしたらよいのかを常々考えながら、事務所として成長してきました。定期的に1 on 1やフィードバックを実施するほか、入所時の研修や士業ランチなど、人事施策に関するさまざまな取組みを行っています。
しかし、事務局も含めて組織の人数が50名を超えて、だんだんと組織化が難しくなってきたという状況にあります。顔は知っているけれどもあまり話さないという人も所内に増えてきて、そういった人たちがどのような考えを持っているのか、どのような経歴なのか、といったことが、すぐにはわかりづらくなってくるような人数規模だと感じています。また、人となりを知る難しさばかりでなく、「こういうふうにやっていきましょう」という組織としての号令やカルチャーが浸透しにくくなってくるという難しさもあります。情報共有のために、東京オフィス全体でのミーティングといった場を設けてはいるものの、細部までうまく伝わっていないと感じたり、双方向のコミュニケーションが少ないと感じたりすることもあるのが実情で、細かいコミュニケーションをとらなければということを課題感として抱いているところです。
とりわけ、所内での階層が増えたことも、コミュニケーションが難しくなっている要因だと思います。以前は、創業者とそれ以外の弁護士、という人員構成でしたが、現在のような、代表/パートナー/シニアアソシエイト/アソシエイトという4階層となると、層の上から下へ、話がストレートに伝わるかというと、必ずしもうまくはいかなかったり、補完するのが難しかったりする場面もあります。
このように、人数が増えたことに伴う課題感を持っている中で、それを解決するインフラになり得るサービスだと感じて、「PeopleWork」を導入しました。現在は、東京オフィスの弁護士・スタッフ、その他のオフィスの日本人弁護士・スタッフの合計50名程度で、「PeopleWork」を利用しています。
「PeopleWork」を使うことで、誰が何をやりたいと考えているのか、どの法分野・どの業種を得意としているのか、といったことも、わかりやすく可視化できると考えています。ちょうど、誰にどういった仕事をアサインするかを判断する参考材料として、各自のスキルや得意分野をスプレッドシートで一覧化して運用することを考えていた時期でもあったのですが、検索性などの点で「PeopleWork」が優れていると感じました。また、直接的に業務につながることばかりでなく、たとえば趣味に関する情報が所内でのコミュニケーションのきっかけになるという利点もあります。実際、「PeopleWork」をきっかけにある話題で所内が沸いたというシーンもあり、全体の雰囲気も以前にも増して風通しが良くなったように感じています。
今後期待すること
入所後オンボーディングの効率化で戦力化までの期間を短縮
小名木:今後は特に、提供が予定されている(※)社内ポータル機能に期待しています。現状、トップからの発信事項を共有し続ける場がないのですが、通常のお知らせはもちろん、事務所のバリューや戦略、今後の方向性など、しっかり読んで意識し続けてほしいものも載せておけたらと思います。
また、オンボーディングやeラーニングのための機能も、人事制度と組み合わせて、所内全体でぜひ使いたいと考えています。現在も入所時の研修は詳細にリストアップした内容に則って実施していますが、「PeopleWork」を活用することで、全体の予定内容や進捗状況を、研修を実施する側・受ける側の双方がより良い形で共有するのに役立てられるのではないかと期待しています。そのほか、既存の業務マニュアルについて、所内でまとめて保存・管理してはいるものの、探す手間や検索性の低さなどから、存在を知らないか、知っていてもあまり見ない、という現状ですので、「PeopleWork」上で充実させ、メンバーの生産性向上に活用していけたらとも思います。
入所後のオンボーディングをより効率化し、コミュニケーションや情報共有の密度をこれまで以上に高めることで、組織のパフォーマンスの最大化を今後も図っていきたいと考えています。
※取材日時点。