エンプロイーサクセス

2024.08.08

従業員のエンゲージメントを向上させる方法とは?エンゲージメント向上・強化の取り組み、プロセスを解説

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従業員のエンゲージメントを向上させる方法とは?エンゲージメント向上・強化の取り組み、プロセスを解説

従業員のエンゲージメントを高める方法がわからず困っている方も多いでしょう。エンゲージメントが高まると職場に活気があふれ、離職率が低下します。

当記事では、従業員のエンゲージメントを向上させる施策7選を紹介します。エンゲージメントが向上した具体例も3つ解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

従業員のエンゲージメントを向上させる方法とは?施策7選

従業員のエンゲージメントを向上させるための施策を以下のとおり7つ紹介します。

  1. ビジョンや目標を従業員と共有する
  2. 適切な報酬・評価制度を導入
  3. リーダーシップを強化する
  4. 研修やキャリア形成支援でやりがいを感じさせる
  5. コミュニケーションを活発化させる仕組みを作る
  6. 働き方改革を推進する
  7. 福利厚生を充実させる

①ビジョンや目標を従業員と共有する

経営層の考える会社の未来を共有して、会社が進む方向を明確に認識してもらいます。会社の方向性に共感してもらうことで従業員が自発的に貢献したくなる狙いがあります。

「売上高や規模ではなく、身体に良い食品をお客様に届けることを第一目標とする」など、できるだけ具体的に説明しましょう。全員が思い描くビジョンにばらつきが生じないようにすることで、全社員が力を合わせて同じ方向に進めます。

②適切な報酬・評価制度を導入

報酬・評価制度を見直して満足度アップを目指すのも良い方法です。自分の働きが正当に評価されていると感じると、従業員のモチベーションが上がるため、やる気や働きがいに直結します。

仮にこれまで直属の上司の好みや感情が絡んだ評価だったとして、役職・職務ごとに評価基準を明確化するなど、客観的に評価できる仕組みを構築すれば、不満が出にくくなります。従業員にアンケートをとり、現状の制度のどこを見直すべきか検討しましょう。

③リーダーシップを強化する

リーダーシップを発揮できる上司がいると、従業員のエンゲージメントがアップします。話を聞いて理解を示そうとしてくれる上司がいると、部下のやる気が上がるからです。

チーム内の人間関係で悩んだときに、じっくり時間をとって話を聞き、一緒に解決策を考えてくれる上司がいると信頼感が増すものです。上司のリーダーシップを、研修等を通じて強化することで、全従業員のやる気アップにつながる可能性があります。

④研修やキャリア形成支援でやりがいを感じさせる

働きながら成長を感じられるとやりがいを感じる人も多いです。「ここにいると成長できる」と感じさせることでエンゲージメントを高めます。

たとえば、メール術の研修を受けてからテキストコミュニケーションがスムーズになったと感じたら、仕事のやる気が増します。研修やキャリア形成支援プログラムを増やして従業員のスキルアップに力を入れてみてはいかがでしょうか。

⑤コミュニケーションを活発化させる仕組みを作る

業務を円滑に進めるには、社内コミュニケーションがカギとなります。コミュニケーションを活発化させる仕組みを作れば、報連相の漏れがなくなり、業務効率が上がります。たとえば、半年後には会社のコミュニケーションが変わる「グッド&ニュー」というゲームを紹介します。

グッド&ニュー

グッド&ニューは、ピーター・クライン先生というアメリカの教育学者が開発したコミュニケーション手法です。短期間に組織のメンバーを前向きに変えさせる方法として開発されました。

具体的なやり方は次のとおりです。

  • 6人程度のチームを作ってボールを持たせる
  • ボールを持った人は24時間以内に起こった良いこともしくは新しいことを簡単に話す
  • 話し終わったらまわりの人は拍手する
  • 次の人にボールを回す

これを毎日10分行うだけで社内の雰囲気が明るくなります。興味がある方は朝礼などに取り入れてみてください。

⑥働き方改革を推進する

フレックスタイム制やリモートワークなど、柔軟に働ける環境を整備することで、退職を検討する人を減らす効果があります。様々な働き方を受容することで子育て・介護中でも働けるようになり、これまで会社を辞めざるを得なかった人たちが残れるようになります。

仮に、会社で6時間・帰宅後に家事をしてから2時間働ける仕組みにすると、無理なく働ける人が増えるでしょう。働き方改革をすることで、社内のリソースをより活用できる可能性が広がります。

⑦福利厚生を充実させる

手厚い福利厚生は、会社への愛着を沸かせる効果があります。たとえば、家賃補助のおかげで憧れの物件に住めたり、スポーツジムの会員権で健康を保てたりすると、会社を辞める選択肢が浮かびにくくなるからです。予算を割けるようであれば、福利厚生を充実させることを検討してみましょう。

エンゲージメントを向上させる3つのメリット

ここからは、エンゲージメントを向上させるメリットを以下のとおり紹介します。

  • 生産性が上がる
  • 離職率が低下する
  • 顧客満足度が上がる

順番に見て行きましょう。

生産性が上がる

働きがいのある会社になることで、職場に活気があふれ、生産性が上がります。会社に好印象を持った人が増えることで、仕事を進んでやる雰囲気が醸成されるためです。

嫌々やらされている感が出ている人たちより、働きがいを持って仕事をしている人たちが多いほうが、明るい雰囲気になって成果が出やすくなるのは必然でしょう。活気があふれることでもっと通いたい職場になり、生産性が上がり、離職率が低下します。

離職率が低下する

エンゲージメントが増して活気あふれる会社になれば、離職率が低下します。職場に愛着が湧けば、会社を辞めたいとは考えなくなるからです。

離職率が低下することで、新しい人材を採用し続ける必要がなくなり、人材採用・育成コストも低下します。人が定着する職場を作りたいなら、離職率が低下する仕組みを作りましょう。

顧客満足度が上がる

エンゲージメントが高まって優秀な人材が定着すれば、サービスの質が上がります。ベテランでなくとも、会社のために働きたい人が増えれば、お客様に対する対応も良くなって会社の印象も良くなるでしょう。

結果、顧客満足度が上がる仕組みです。顧客満足度を高めるためには、まずは従業員満足度を上げることが大切です。

エンゲージメントが向上した具体例3選

エンゲージメントが向上し、企業に好影響をもたらした例を3つ紹介します。

エンゲージメントも顧客ロイヤリティもアップ

従業員のエンゲージメントと顧客ロイヤリティは相関関係にあると考え、社員のエンゲージメントを高める施策を行った企業があります。もともと年1回のエンゲージメントサーベイで従業員満足度を調査していましたが、月1回に増やし、それを元により一層力を入れた施策を行うことにしました。

たとえば、以前成約に至った顧客データを参考にした営業の仕組みを構築したり、現場が施策案を積極的に出せる環境づくりを行ったり。会社を好きになって働きがいを感じてもらうために、従業員の声に耳を傾ける施策を多数展開しました。

その結果2020年4月のサーベイの時点で、エンゲージメントサーベイの回答率が87%と過去最高になり、エンゲージメントスコアも10ポイント改善しました。顧客ロイヤリティも80%前後という高い満足度を誇り続けています。

離職率が33%低下

とある建設機械メーカーでは次のような取り組みを実施して、エンゲージメント向上を達成しました。

  • エンゲージメントサーベイの実施
  • 公正・適正な評価/社員の能力・業績を正しく評価した人事制度
  • 自律的なキャリア形成の支援
  • 多様な能力開発機会の提供

以上の取り組みの結果、以前は33だったエンゲージメントスコアが70に増加し、離職率は33%も低下しました。

世界一従業員エンゲージメントの高い企業

最後に、従業員エンゲージメントの高い企業として世界的に有名な企業の例を紹介します。その企業では、従業員は会社と対等であり尊重される存在であるという意味を込めて全員を「パートナー」と呼んでいます。

さらに、エンゲージメントを高めるために以下の取り組みを行いました。

  • 従業員の意見を積極的に取り入れる仕組みを導入
  • 店長と従業員の定期的な対話の場を設ける
  • 従業員の成長を後押しする研修プログラムを充実させる

結果、会社に好感を覚える従業員が増え、離職率が業界平均の半分以下になりました。

エンゲージメント向上施策に取り組む際の注意点

エンゲージメント向上施策に取り組む際の注意点を3つお伝えします。

  • 6割の中間層をターゲットにする
  • 複数の施策を継続的に行う
  • PDCAサイクルを確立する

6割の中間層をターゲットにする

全従業員の約6割を占める中間層にいる人のエンゲージメントを高めることが重要です。会社の中で全体の2割の人間が意欲的に働き、6割が普通に働き、残りの2割が意欲が低くなる傾向が高いという法則があります。

中間層6割の方々は少し背中を押してあげれば、上位2割の積極層と同じ働きをしてくれる可能性がある層です。6割の方が上位と下位、どちらに寄るかで組織の強さは大きく異なってくるため、この層のエンゲージメントを高めることが大切です。

複数の施策を継続的に行う

一つの手段だけで従業員との信頼関係を構築しエンゲージメントを高めるのは非常に困難です。自社の現状の課題や目指すべき理想の組織像に合わせて、複数の施策を企画・運用しましょう。

たとえば、理念を浸透させるために社長が話す機会を増やしたり、現場の声を拾うために上司と部下が話す機会を増やしたりします。組織の「今」に合わせて継続的に施策を企画・運用することが重要です。

PDCAサイクルを確立する

組織の現状に合わせて施策を続けるために、常に効果検証・改善を行う必要があります。効果検証には従業員にアンケートをとるエンゲージメントサーベイを行うのが一般的です。

ただし、すべての施策が成功し、百発百中でエンゲージメントを高め続けられるとは限りません。よって、失敗したら原因を探って軌道修正できるようにしておきます。施策を打って実行し、検証・改善しつづけることで、徐々にエンゲージメント向上を目指せるのです。

まとめ

今回は、従業員満足度の高い職場を作ってエンゲージメントを高める7つの施策や具体例、メリット、注意点を紹介しました。エンゲージメントの高い会社になれば、従業員の働きがいが増すだけでなく、顧客満足度アップにもつながります。エンゲージメントをあげるだけで社内外に良い影響が生まれるため、積極的に向上施策を打っていきましょう。

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